きものイベント情報
花咲人(はなさきびと)インタビューきものが好きで、きものとともに人生を歩んでいる、
そんな花咲人の素敵な生き方を伺いました。
きもので心に花が咲く!花咲人インタビュー
第四回
着物スタイリスト・着付 伊藤和子
テレビドラマやCM、映画、ポスターや雑誌などで見かけるきもの姿。
それらのきもの姿をつくりあげる仕事が、きものスタイリストです。
伊藤和子さんが、きもののスタイリングと着付けを手がける会社に転職したのは二十二年前。
二十六歳のときでした。きもの専門のスタイリストという職業が珍しかった時代に、ファッションの専門学校を出て、
アパレル業界で働いていた伊藤さんに訪れた転機とは?

伊藤さんいわく、「モダンな柄のゆかたに巾着はおかしい!」。こんなモダンなバッグを持てば 「ほらっ、素敵でしょ」

お気に入りの大島紬。薄紫色の伊達衿を付けて同系色でまとめた中に、深紅の帯締めの色を効かせました。
──アパレルの販売のお仕事をされていたとか。転職のきっかけは?
伊藤 もっと自分で考えたり、工夫したり作り上げていく仕事がしたいと思い、スタイリスト学校に通い始めました。
そこで、写真の構図や色彩学のことなどを一年間学び、学校の紹介で広告代理店の写真部にスタイリストとして就職しました。
──そこでの仕事はいかがでしたか?
伊藤 撮影小道具を揃えたり、カメラマンのアシスタントをしたりで、本格的なスタイリストの仕事とは遠いものでした。
でもそこできものの撮影の仕事があり、きもの専門のスタイリストという職業があることを初めて知りました。
着付けを二年習い、プロ養成の着付け科でも二年学んだので、とても興味が湧いたんです。
──きものスタイリングを手がける会社の求人募集があったのですか?
伊藤 募集はありませんでした。『コマーシャル・フォト』というカメラマンや広告業界の人が読む雑誌に、会社の宣伝が出ていたので、
直接電話をしました。後で知ったのですが、まだ創業して数カ月の会社だったんです。
スタイリストの募集はしていないけれども、一回来社しないかと言われました。
そうしたら、いきなり社長と撮影現場待ち合わせで、アシスタントをやらせていただきました。
──面接兼実技テストということでしょうか?! で、それに合格したわけですね。
伊藤 スタイリストとして契約していただきました。でも最初のころは、二〜三カ月家で待っていてもまったく電話が来なくて、もうあきらめて、別の仕事を探そうと思っていると、仕事の依頼が入る、ということの繰り返しでした。
呼ばれるようになっても、荷物持ちとアイロン掛けで、一人で仕事を受け持つようになるまで三〜四年はかかりました。
──二十二年間のキャリアの中で特に印象に残っている仕事はありますか?
伊藤 パリのルーブル美術館を舞台にしたショーとカタログ撮影を手がけたことです。
一人で十体ぐらいのトルソーやモデルさんに着付けたりして、仕事はたいへんでしたが、とても貴重な体験をすることができました。
──きものスタイリストの仕事の中で、何が一番難しいと感じますか?
伊藤 ポーズ付けと「つまみ」といわれる、写真に美しく収めるためにきものを整える作業です。
また着付けで一番難しいのは、衿合わせです。合わせ加減のちょっとした違いで、雰囲気が変わってしまいます。
着た人の好みやイメージに合った着付けがいかにできるかが問われる仕事ですので、まだまだ勉強と経験が必要です。
──最近は、一般女性誌でもゆかたや和婚などを盛んに取り上げるようになりましたね。
伊藤 いいことだと思います。外国の方に「こんな素敵な民族衣装があるのに、どうして日本人は着ないの?」
と言われたことがあるんです。伝統も大切ですが、決まり事にあまりこだわらず、若い人が気軽に入れるきものや、きものを着るライフスタイルの提案ができれば、きものの世界ももっと変わっていくのではないでしょうか。
──趣味はスポーツとか。
伊藤 エアロビクスを二十二年、ゴルフは十七年、今年から、ピラティスとフラメンコも始めました。特にピラティスは、内面を健康にしてくれるので始めてよかったと思っています。
──感性を大切にする仕事と、ストレスを発散する趣味で、とってもバランスのいいライフスタイルですね。
最後に、『花saku』読者へのメッセージをお願いします。
伊藤 多くのモデルさんに着付けをしてきたのですが、やはりきちんと着付けても、姿勢が悪いとだいなしになってしまいます。
お肌も健康的でないと、せっかくのきものも美しく映えません。食事と適度な運動、そして内面の健康を保つことが、きものを着こなすうえでもとても大切だとこの仕事をしてきて実感しました。年齢に関係なく、いつまでも若々しく自然。そんなきもの美人が増えていってくれればと思います。
<プロフィール>
1961年/東京都渋谷生まれ。1983年/文化服装学院卒業、アパレル会社に就職。
1987年/きものスタイリスト事務所に就職、きものスタイリストとしての仕事に就く。
テレビ、映画、雑誌、カタログ、イベントなどの仕事をこなす。2009年3月独立。

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そんな花咲人の素敵な生き方を伺いました。
きもので心に花が咲く!花咲人インタビュー
第四回
着物スタイリスト・着付 伊藤和子
テレビドラマやCM、映画、ポスターや雑誌などで見かけるきもの姿。
それらのきもの姿をつくりあげる仕事が、きものスタイリストです。
伊藤和子さんが、きもののスタイリングと着付けを手がける会社に転職したのは二十二年前。
二十六歳のときでした。きもの専門のスタイリストという職業が珍しかった時代に、ファッションの専門学校を出て、
アパレル業界で働いていた伊藤さんに訪れた転機とは?

伊藤さんいわく、「モダンな柄のゆかたに巾着はおかしい!」。こんなモダンなバッグを持てば 「ほらっ、素敵でしょ」

お気に入りの大島紬。薄紫色の伊達衿を付けて同系色でまとめた中に、深紅の帯締めの色を効かせました。
──アパレルの販売のお仕事をされていたとか。転職のきっかけは?
伊藤 もっと自分で考えたり、工夫したり作り上げていく仕事がしたいと思い、スタイリスト学校に通い始めました。
そこで、写真の構図や色彩学のことなどを一年間学び、学校の紹介で広告代理店の写真部にスタイリストとして就職しました。
──そこでの仕事はいかがでしたか?
伊藤 撮影小道具を揃えたり、カメラマンのアシスタントをしたりで、本格的なスタイリストの仕事とは遠いものでした。
でもそこできものの撮影の仕事があり、きもの専門のスタイリストという職業があることを初めて知りました。
着付けを二年習い、プロ養成の着付け科でも二年学んだので、とても興味が湧いたんです。
──きものスタイリングを手がける会社の求人募集があったのですか?
伊藤 募集はありませんでした。『コマーシャル・フォト』というカメラマンや広告業界の人が読む雑誌に、会社の宣伝が出ていたので、
直接電話をしました。後で知ったのですが、まだ創業して数カ月の会社だったんです。
スタイリストの募集はしていないけれども、一回来社しないかと言われました。
そうしたら、いきなり社長と撮影現場待ち合わせで、アシスタントをやらせていただきました。
──面接兼実技テストということでしょうか?! で、それに合格したわけですね。
伊藤 スタイリストとして契約していただきました。でも最初のころは、二〜三カ月家で待っていてもまったく電話が来なくて、もうあきらめて、別の仕事を探そうと思っていると、仕事の依頼が入る、ということの繰り返しでした。
呼ばれるようになっても、荷物持ちとアイロン掛けで、一人で仕事を受け持つようになるまで三〜四年はかかりました。
──二十二年間のキャリアの中で特に印象に残っている仕事はありますか?
伊藤 パリのルーブル美術館を舞台にしたショーとカタログ撮影を手がけたことです。
一人で十体ぐらいのトルソーやモデルさんに着付けたりして、仕事はたいへんでしたが、とても貴重な体験をすることができました。
──きものスタイリストの仕事の中で、何が一番難しいと感じますか?
伊藤 ポーズ付けと「つまみ」といわれる、写真に美しく収めるためにきものを整える作業です。
また着付けで一番難しいのは、衿合わせです。合わせ加減のちょっとした違いで、雰囲気が変わってしまいます。
着た人の好みやイメージに合った着付けがいかにできるかが問われる仕事ですので、まだまだ勉強と経験が必要です。
──最近は、一般女性誌でもゆかたや和婚などを盛んに取り上げるようになりましたね。
伊藤 いいことだと思います。外国の方に「こんな素敵な民族衣装があるのに、どうして日本人は着ないの?」
と言われたことがあるんです。伝統も大切ですが、決まり事にあまりこだわらず、若い人が気軽に入れるきものや、きものを着るライフスタイルの提案ができれば、きものの世界ももっと変わっていくのではないでしょうか。
──趣味はスポーツとか。
伊藤 エアロビクスを二十二年、ゴルフは十七年、今年から、ピラティスとフラメンコも始めました。特にピラティスは、内面を健康にしてくれるので始めてよかったと思っています。
──感性を大切にする仕事と、ストレスを発散する趣味で、とってもバランスのいいライフスタイルですね。
最後に、『花saku』読者へのメッセージをお願いします。
伊藤 多くのモデルさんに着付けをしてきたのですが、やはりきちんと着付けても、姿勢が悪いとだいなしになってしまいます。
お肌も健康的でないと、せっかくのきものも美しく映えません。食事と適度な運動、そして内面の健康を保つことが、きものを着こなすうえでもとても大切だとこの仕事をしてきて実感しました。年齢に関係なく、いつまでも若々しく自然。そんなきもの美人が増えていってくれればと思います。
<プロフィール>
1961年/東京都渋谷生まれ。1983年/文化服装学院卒業、アパレル会社に就職。
1987年/きものスタイリスト事務所に就職、きものスタイリストとしての仕事に就く。
テレビ、映画、雑誌、カタログ、イベントなどの仕事をこなす。2009年3月独立。

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